商品配送カートの修理と修理不能カートの廃棄率低減について
配送用カート(カーゴ車・6輪カート等)の修理に際し、センターの運営責任者の方々は、修理費用を比較し低価格業者に発注されてはいないでしょうか?
しかしそれでは本体の修理と云う単次元での費用低減にしか過ぎません。修理単価が安いのは、修理難易度の高いカーゴ車・6輪台車を修理対象とせずに廃棄対象にしている(修理に時間が掛かる、若しくは作業員の技術レベルが低い)状況が多々見受けられます。
従いまして、カーゴ車・6輪台車の修理業者選定につきましては、下記項目を注視する必要があります。
- 修理技術の習熟度と専用工具の使用(修理後の寿命と修理台数)
- 修理不能カーゴ車・6輪台車の廃棄率の低減
- 廃棄カーゴ車・6輪台車の補充台数とその金額
以上の事から修理金額に加え、廃棄カーゴ車・6輪台車の補充費用をも加味し、トータルの費用計算を致しますと修理金額の安さだけを強調する業者では、却って物流管理の費用が高くなっているのが現実ではないでしょうか。
一般的に配送の現場では修理経費を削減するために、業者に対して価格引き下げの指示や要請が出されています。しかし最近、修理価格を引き下げれば引き下げる程、傷みのひどいカートは廃棄対象として扱われる傾向が度々見受けられます。
*上記のことから弊社の修理に対する基本的な姿勢を次の様に考えております。
- 修理品質の向上と作業の安全
- 修理廃棄率の低減により、補充カートの新規購入を抑え、物流経費を削減
- 専用工具の開発により、修理技術のUP、と修理品質及び精度の向上
- 半自動溶接機の導入で、薄物部材を溶接外れによる再修理の撲滅
*上の通り修理時の廃棄率低減の重要性はご理解頂けたと思います。
*お願い
修理に際しましては、修理業者に現場の状況(カーゴ車・6輪台車の破損状態、修理台数、修理工具、特に溶接機は素人が使用する様な100Vの溶接機ではなく、製造現場で用いられる半自動溶接機)などを確認し、廃棄台数を見積書に明記するようにご指示頂く事により、より上質な修理が試されるものと考えます。
注記:半自動溶接機とは
薄物鋼材の溶接に特化し、作業時に溶接部分が酸素に触れ酸化するのを防ぐため、シールド材として炭酸ガスを吹き付け、細部まで完全に溶け込ませることで、溶接不良や劣化を防止し安全性と耐久性を高める、ポータブルタイプの半自動溶接機です。薄い鋼材で製作されているカーゴ車などは、この半自動溶接機を用いることが不可であると判断しております。